1月20日に発売したファイアーエムブレムの新作、FEエンゲージをクリアしました。1周目はハードでしたので、2周目は最高難易度のルナティックで遊んでみようと思います。
ファイアーエムブレムは旧作「紋章の謎」からずっと遊んでいるシリーズなのですが、今作は非常にやりごたえのあるゲームだったので、特に良かったと思う要素を紹介します。
※ネタバレなし
爽快な新要素と歯ごたえを両立した戦術マップ
まず、今作はシミュレーションRPGとして非常によく出来ています。
マス目上のマップでユニットを動かすターン制の戦闘で有名なFEですが、敵の配置や地形が非常によく練られており、難易度を保ちつつ攻略しがいのあるマップがとても多かったです。
今作の新要素『エンゲージ』は過去作の主人公を使役してキャラを強化するものですが、数ターンに一度使える『エンゲージ技』は移動力を約2倍にしたり、マップの端まで届く攻撃を繰り出せたり、スパロボのMAP兵器のように複数マスに攻撃したりとド派手な効果を持っています。
それだけ強力なエンゲージ技ですが、ほとんどのマップはエンゲージ技をガンガン使うことを前提に調整されています。考えなしにワープして突っ込むと的にタコ殴りにされたり、超遠距離攻撃で倒したい敵が複数配置されていて何人かは正面から攻略しないとダメ、という感じ。
おかげで、難易度が台無し・・・ということにはなりません。むしろ、”いかに効果的にエンゲージを使うか?”ということを最後まで考えさせられるものでした。
また今作の良い点として、このエンゲージ技を敵が使うことが挙げられます。
エンゲージに使う『紋章士の指輪』がシナリオでも非常に重要アイテムとして描かれており、時には指輪を装備した敵とも戦うのですが、この敵がちゃんと『エンゲージ技』を使ってくるんですよね。
自軍が使うシステムを敵も使うことで戦いが盛り上がると同時に、エンゲージ技の存在を印象づけるゲームデザインとしても秀逸でした。
今作からの新要素には『ブレイク』『チェインアタック』といったものがありますが、いずれも敵側も有効活用してくるため、はじめはよく分からなくても対処しているうちに使い方を理解することができます。
また、今作はシリーズ前作『風花雪月』に引き続き、手順を巻き戻すことができるシステムが搭載されています。
「竜の時水晶」を使うと、出撃中の行動を以前の時点まで戻し、やり直すことができます。仲間が倒されてしまったときや、間違えて仲間を移動させてしまったときなどに活用できます。#FEエンゲージ pic.twitter.com/H3A0uWt83L
— 『ファイアーエムブレム』総合 (@FireEmblemJP) December 13, 2022
エンゲージ技が入り乱れる戦場では必然的に難易度が上がってしまいユニットがやられることもあるのですが、巻き戻しがあることでミスを取り戻すと同時に、思い切った戦術をとることが可能になっています。
エンゲージ技の選択肢の広さも相まって、今作の”歯ごたえ”は巻き戻しによってより引き立てられていると感じました。
別のアクションゲームの話ですが、「Celeste」も高難易度なアクションをリトライの容易さによって成立させていました。
巻き戻しがあることで難易度のあるマップと攻略した楽しさを味わいやすくなるので、今作はシミュレーションに馴染みが無い人にも楽しめるゲームだと思います。
丁寧にリスペクトされた歴代主人公たち
今作の目玉である紋章士はFEシリーズの歴代主人公です。FEはシリーズファンが多いのもあって当然作中での扱いが気になる所ですが、めっちゃくちゃ扱いが良かったです。
原作に言及した扱いはもちろん、本編でも敵・味方両方から上位の存在として扱われており最後までリスペクトされ続けていました。
特に嬉しかったのは、『聖戦の系譜』の主人公であるシグルドが初代主人公マルスの次に扱いが良かったことです。古い作品で原作ファンの期待に答えるのが難しいキャラクターかと思いきや、原作での経験にもとづいた言葉でエンゲージ本編の主人公を導く重要な存在として扱われています。
外伝マップでは紋章士との試練として作品に準拠したマップを遊ぶこともでき、こちらも本編同様に作り込まれています。原作にちなんだギミックがあったりと、ファンにも惜しみなくサービスがありました。
発売前の情報では歴代主人公が新作キャラの踏み台にされたりするのでは?のような不安もありましたが、それを吹き飛ばすリスペクト具合でした。
3Dグラフィック・モーション
今作のグラフィックは歴代で一番と言わんばかりに力が入れられており、すべてのキャラクターがマップ上・シナリオデモ・戦闘アニメ・ムービーすべてで非常に綺麗に描かれています。
個人的には戦闘アニメーションに力を入れていたのが嬉しく、グラフィックだけでなくモーションも非常に凝っています。
キャラがふっとばされたときに背景の物が壊れたり、回避モーションがキャラの成長度合いや敵との距離で変わったりと、見ていて全く飽きないです。また、アニメは早送りもできるので気になるところだけ見ることができます。
FEエンゲージ 開発者に訊きました -第二回 絶妙なバランスで描かれている
必殺攻撃やエンゲージ技のモーションが良かったので、常に戦闘アニメONにしていましたね。
FE30周年にふさわしいシミュレーションRPG
今作は過去作主人公が勢ぞろいなお祭りゲームでありつつ、ファイアーエムブレムとして歯ごたえのあるシミュレーションRPGとしてもかな~り出来が良かったので非常に楽しむことができました。
気になる点や不満点もいくつかありますが、メインとなるゲーム部分の体験はかなり良いのでオススメのゲームです。
ファイアーエムブレムはお気に入りのゲームなので、今作の記事をまた書く予定です。
今回はここまで。読んでいただきありがとうございました。